突っつきと彼女

 


「ただいまー」

 

今日の撮影を終えて、マンションに帰ってきた。

 


...でも返事がない。

 

「和也~、いないの~?」

 

リビングまで行くと、彼はテーブルの上でうつ伏せで寝ていた。

「なんだ、寝てたのね」

 


静かに眠る彼の顔を見つめる。

 

 

大学を卒業し同棲を始めて1カ月。

実家のコンビニを手伝いながらも、私の出演番組は毎回チェックしてくれてるし、録画も残してくれている。

撮影が長引いて帰りが遅くなっても、ずっと起きて待ってくれている。

どんなに疲れていても、前と同じように私を応援し続けてくれている。


...いや、前以上に私の事を応援してくれている。

 

 

「...」
「...いつもありがとね」

 


人差し指で彼の頬を突っつく。

 


「...ん」
「ちづる...?どうした...?」

 

「い、いや...」

 

急に起きてしまったのでちょっと動揺してしまった。

「そうか、俺寝ちゃってたのか...」

 

 

 

「......」
「ただいまっ和也!」

 


おしまい

 

―2021.09.15投稿


コメント

 

OCで妄想ネタ流す流れになっていたので作成

突っつきネタの大元は前作でも書いている、かのぱずのキツネ手でタッチするちづる。

 

これを妄想本編に練り込んでみた

 

付き合い始めても、同棲始めても、和也は全力でちづるのこと応援してそう