招待チケットと彼女

「和也、ちょっといい?」

 

「なに?ちづる。」

 

「今度、また私の舞台あるの」
「もしよかったら...」

 

「ほんとか!?もちろん観に行くよ!」
「チケットはいつごろ買えるんだ?」

 

「えっ?」
「招待チケットあるから別に買わなくても...」

 

「それはだめだよ!!」

 

「!?」

 

「ちづるは毎日毎日頑張ってる」
「そんなちづるの晴れの舞台なんだ。ちゃんと金を払って観たい。」
「だって俺は、"一ノ瀬ちづるの彼氏"である以前に、"女優一ノ瀬ちづるの大ファン"なんだから!」
「俺にできることはそれぐらいだし」

 

「和也...、.........ありがと。」

 

「いや、別にそんな...」

 

「......」
「..."それぐらい"なんて。こうやって一緒に居てくれるだけでも充分...」

 

「ん?なんか言った?」

 

「なっ、なんでもない!」

 

―2021.05.13投稿

 

コメント

妄想のフリがちょっとあったのと、先生にOCの宣伝文句に妄想を使っていただけたのでそれを記念しての作品

 

たぶん和也はこういうところはしっかりしようとするから、それはちづるにも結構刺さる、という感じ。

ちづるもそういうところに惚れてるわけでもあるし

 

和也がよくある鈍感主人公になってしまうのが難点