妄想大会

お詫び...と彼女(第5回妄想大会投稿作品)

――――12月24日 世間はクリスマス一色。 彼氏・彼女持ちの人々は、それぞれにとって大切な人共にこの聖夜の時間を過ごす。 一方、そんな相手などいない者たちは、嫉妬や悲しみなどと共にこの虚無の時間を過ごす。 そして、この一年で一ノ瀬ちづるというそれは…

ドッキリと彼女(第4回妄想大会投稿作品その3)

「和也~、朝ごはんできたわよ~」 とある休日の朝。二人分の朝ごはんが用意できたので彼を呼ぶ。 しかし特に反応は聞こえない。 「...?和也~?」 部屋に向かうと、彼は寝息を立てていた。 「もう、まだ寝てたのね」 そのまま彼を起こそうとしたが、ふと思…

電車内と彼女(第4回妄想大会投稿作品その2)

私は今、飛鳥山北高校に向かうために電車に揺られている。要するに通学中。 吊革につかまりながら何となく顔を上げると、予備校の広告が目に入った。 うーん...、やっぱりアクターズスクールとか通うのも考えた方がいいかなあ。高校の部活だけじゃなく、それ…

月夜と彼女(第4回妄想大会投稿作品その1)

「ごめんね、全然予定空けられなくて」 私たちは、またまた電車に揺られている。とは言っても、こうやって旅行するのはかなり久しぶり。 大学を卒業と同時に同棲を開始して、当然だけど二人で共有できる時間は以前より増えた。でもお互いに仕事がある関係上…

マンションと彼女(第3回妄想大会投稿作品その3)

大学4年後期の期末試験を終え、私たちはその帰路に就いていた。 「次大学行くのはもう卒業式なのよね」 「いろいろあった4年間だったなあ」 「そうね...」「あなたは卒業したら実家のコンビニ継ぐの?」 「そうだな」「やっぱりそれが俺の使命だと思ってるし…

回避と彼女(第3回妄想大会投稿作品その2)

今日は和也と駅前に出ている。ちょっと買い出ししたかったので(荷物持ちという体で)付き合ってもらった。 そんな帰り、たわいもない話をしながら路地付近に差し掛かったところ 「危ない!」 突然彼が叫んだ。 前を見ると、自転車が私たちの方にまっすぐ来て…

将来と彼女(第3回妄想大会投稿作品その1)

―――スペーシアきぬがわ車内 「仕事入らなくてよかったな」 「そうね。まあ、もし入りそうになったとしてもマネージャーさんに言ってずらしてもらったと思うけど」 「はは、ありがとう」 「別にいいのよ。せっかくあなたとの二人の時間だし、大事にしたいもの…

通学と彼女(第2回妄想大会投稿作品その2)

「なあちづる。ふと思ったんだけど」 「何よ和也。いきなり」 「なんで一緒に大学行くようになったんだ?」 「いまさらその話?」 そう、彼と付き合うようになってからできるだけ大学は二人で行くようにしている。片方が講義がない日だったり、時間が全然違…

旅行と彼女と○○の日(第2回妄想大会投稿作品その1)

和也とちづるが"本当に"付き合うようになってからしばらくたったある日― ピンポーン インターホンが鳴る。 「なあちづる、再来週の土日って空いてる?」 「どうしたのよいきなり」 「箱根旅行行こうと思ってさ」 「え?でもその日って...」 「あ、もしかして…

最後のカレシと最初の彼氏 あとがきという名のメイキング

(※最後のカレシと最初の彼氏 をまだ読んでない方は先に前記事を読んでからお願いします) 先週唐突に最終回(最終エピソード)妄想流したら、あれよあれよという間にこんな大会が開催されることになり困惑しておりました。一応きっかけになったものとして何か上…

最後のカレシと最初の彼氏(第1回妄想大会投稿作品)

なんだかんだで諸問題が解決して、いろいろあった結果一ノ瀬ちづるは「レンタル彼女」を辞めることになりました。 ――そしてレンカノ最終日。最後の「仕事」、最後の「カノジョ役」。 最後のお客さんはいつものあの人。予約通知が来たときはびっくりした。で…